「インサイダー取引に近い」村上ファンド事件証人・木村 司氏への検察側主尋問
ニッポン放送株の出口戦略
- 平成 16 (2004) 年 4 月から平成 18 (2006) 年 5 月まで、証人は M & A コンサルティングの社外取締役だった
- 平成 16 (2004) 年秋以降、村上ファンドはニッポン放送株の出口戦略を 3 通り考えていた
- フジテレビによる TOB に応じる
- ニッポン放送やフジテレビやポニーキャニオンの経営権を掌握したいストラテジック・バイヤーに働きかける
- プロキシー・ファイト
- 2, 3 は難しいので、1 が現実的だった
- 9 月 10 日に、フジテレビがニッポン放送株を取得したことで、出口が見えた
ストラテジック・バイヤー
- 6 月 23 日の証人のメモに、「フェイスとライブドアとリップルウッドが、フジテレビを欲しがっている」「サウスイースタン・アセット・マネージメントは、夏の間に売却したい」とある
- コンテンツ・サービス会社フェイスとライブドアとリップルウッドが、ストラテジック・バイヤーの具体例
- リップルウッドは日本コロムビア株式会社を保有していたので、ポニーキャニオンも手に入れたがっていた
- 7 月 28 日の取締役会資料「N 社の現状と弊社の選択肢」に、「R 社が 20 〜 30 % の株を取得することもあり得る」とある
- 一般に、ストラテジック・バイヤーはシナジー効果がある事業を取込む
- 支配権を持つために、過半数か 2/3 の株式を取得することが多い
- 5 % 以下のことはない
プロキシー・ファイト
- プロキシー・ファイトは、株主の反応が読めない
- 12 月 6 日の取締役会資料で、プロキシー・ファイトの票読みを 47.2 % としているが、やってみないと分からない
- 鹿内家について何度か話が出たが、必ずしも賛同するとは思わなかった
- 7 月以降、村上 世彰被告(M & A コンサルティング前代表)はフジテレビによる TOB を念頭に、プロキシー・ファイトを含めた色々な方法を模索していた
村上ファンドの取締役会
- 証人は、M & A コンサルティングと MAC アセットマネジメントの両方の取締役会に出席していた
- 連続して開催され、合計 2 時間くらい
- 複数の案件について、資料に沿って説明される
- 資料に記載されている事項に関してはほぼ説明されたが、M & A に十分な情報ではない
- 詳細な報告を求めることはなく、大局を眺める
- 9 月 15 日と 11 月 8 日のライブドアとの打合せについて、報告された記憶はない
- 平成 17 (2005) 年 1 月 28 日の取締役会で、「ライブドアがストラテジック・バイヤーになる」と説明を受けた記憶はない
- 村上被告に「TOB とストラテジック・バイヤーの選択肢があるが、どうしたらいいか?」と聞かれ、「高い方に売るべき」と答えた
- 2 月 8 日にライブドアがニッポン放送株を大量取得するまでに、取締役会で「ライブドアが大量取得の準備をしている」と聞いた記憶はない
- ニッポン放送株をライブドアに売却したことも、残りを市場で売却したことも、報告された記憶はない
- ライブドアに関する細かい説明はなかった
インサイダー取引
- 証人も、M & A の実務に携わっている
- トップが「やろう」と言ったら、インサイダー取引に該当する可能性が高い、と証人は判断する
- インサイダー取引が気になったら、証人は手を出さない
- トップどうしの打合せで「大量取得のための準備をしている」と聞いたら、インサイダー取引に近い、と思う
- 村上被告が「堀江 貴文被告(ライブドア前社長)が、ニッポン放送株の購入を準備している」と言っていたら、証人は「インサイダー取引にならないか?」と確認していただろう
村上ファンドのインサイダー取引裁判傍聴記 >
村上ファンド事件第 12 回公判傍聴記 >
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