「堀江被告はメディアを欲しがっていた」村上ファンド事件証人・熊谷 史人被告への検察側再主尋問
ニッポン放送の買収
- 平成 17 (2005) 年 1 月 11 日に、取締役会を行った
- 議事録を 3 月 10 日に訂正した
- 落合 紀貴氏(ライブドア執行役員)から取締役全員へメールが送信された
- 1 月 26 日に、リーマン・ブラザーズ証券にニッポン放送を買収する旨を伝えた
- デュー・デリジェンスの所要時間は、2 〜 3 時間
- 堀江 貴文被告(ライブドア前社長)へ「来週火曜にデュー・デリジェンスです。CB 500 億円。ブリッジ・ローン 300 億円」とメールを送信した
- 1 月 25 日に、菅間 淳(かんま じゅん)氏(リーマン・ブラザーズ証券社員)から証人へメールが送信された
- 「私募 CB の今後のスケジュール」として、2 月第 3 週前半が挙げられている
- 「使途はニッポン放送買収」と明かす前に、スケジュール調整していた
ニッポン放送以外の買収
- 平成 16 (2004) 年 9, 10, 11 月に、大手 CD 販売店タワーレコード株を筆頭株主から現金で購入することになっていた
- 購入金額は、200 億円くらいではないか
- 筆頭株主とは、過半数を取得していた日興プリンシパル・インベストメンツ
- (「『日興プリンシパル・インベストメンツ 32 %』と報道された」との検察側に対し)興味なかったので、覚えていない
- 乗り気だったのは、塩野 誠氏(ライブドア証券取締役副社長)くらい
- 9 月 21 日に、ドワンゴがタワーレコード株の 1 % を取得した
- 11 月 18 日に、伊藤忠がタワーレコード株の 1 % を取得したのは記憶にない
- 12 月に、ニッポン放送に匹敵する大型買収案件として、電気メーカー系ポータルサイトがあった
- 200 〜 500 億円くらい
- 宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)と石橋 航太郎氏(ライブドア執行役員)が担当して、先方の社長にも「買収したい」と伝えた
- 友好的買収で将来性があれば、タワーレコードでなくてもリーマン・ブラザーズ証券の審査は通るだろう、と思っていた
- ニッポン放送も、可能性として考えていた
- Yahoo! JAPAN に追付くには良い案件だったので、買収したかった
- 平成 15 (2003) 年 10 月以降、堀江被告はメディアを欲しがって AOL タイムワーナーの話をしていたので、証人もそう思っていた
- 平成 16 (2004) 年 12 月に、リーマン・ブラザーズ証券と JP モルガン証券に「500 億円」と申込んでいた
- リーマン・ブラザーズ証券でも JP モルガン証券でも、ニッポン放送と明かさずにデュー・デリジェンスを受けられるだろう、と思っていた
- 使途は重要だが、敵対的買収でなければ遅くても問題ない
- 平成 17 (2005) 年 1 月 28 日に、堀江被告が MSCB(転換価格修正条項付新株予約権付社債)を了承した
- 宮内被告が、「実行したら、持株比率が 20 % 前半に下がっちゃうかもしれないよ」と言うと、堀江被告は「いいんだよ、いいんだよ。本望だ」と答えた
- 宮内被告は、「本当にいいの。『駄目』って言うかと思った」と話していた
- 持株比率が 1/3 を割ると拒否権がなくなるし、TOB される心配があった
- 資料を使って説明することは、社風としてない
取調べと証人尋問
- 供述調書は、2 通作成した
- 供述調書に、「MSCB(転換価格修正条項付新株予約権付社債)にブリッジ・ローンをかませることにより、迅速に資金調達できるのが魅力」とある
- 供述調書に、「リーマン・ブラザーズ証券と JP モルガン証券が候補だったが、デュー・デリジェンスが楽なリーマン・ブラザーズ証券を選んだ」とある
- 供述調書に、「平成 16 (2004) 年 12 月 21 日に、宮内被告に『500 億円の資金調達の目途が立った』と報告した」とある
- 供述調書に、「12 月 28 日に、リーマン・ブラザーズ証券の担当者に『もっと条件を良くしてほしい』と依頼したが、リーマン・ブラザーズ証券にほぼ決めていた」とある
- 供述調書に、「年末に資金調達の目途が立ったので、『N 社について』を持って帰省して乗り気になり、年明けに臨んだ」とある
- 平成 17 (2005) 年 1 月 6 日の村上ファンドとの打合せで、村上 世彰被告(M & A コンサルティング前代表)に資金調達の話をするつもりだったが、実際は報告していない
- 堀江被告は村上被告と仲が良いから、知らせているだろう、と思った
- 1 月 20 日に、36 万株を取得した
- 供述調書に、「村上被告から、『ブロックで購入できる玉があるから、買わないか』と言われた」とあるのは、記憶が曖昧
- 村上被告の弁護側のヒアリングを受けた
- 平成 18 (2006) 年 7 月と平成 19 (2007) 年 1 月下旬と昨日
- 1 月下旬と昨日は、三浦 恵美氏(M & A コンサルティング社員)の自宅マンションで約 2 時間ずつ
- 他の証人の供述調書は、見せられていない
- 山下 貴司検事の証人テストは平成 18 (2006) 年 12 月 8 日に 1 時間半くらい受けたが、その後は拒否した
- 「押収したパソコンを返却しないから」と言うと、山下検事に「証人テストと関係ない」と言われた
- 押収物還付請求は、行っていない
- 関係ないのは分かっていたが、宮内被告・中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)・岡本 文人被告(ライブドアマーケティング前社長)から、「山下検事は、頭が良くて鋭いのできつい。洗脳される」と聞かされていた
- 不合理だが、言えなかった
- 吉開 多一検事の 16, 17 回の取調べで、十分に話をした
- 弁護側には会っていなかったから 3 回でも足りない、と思う
- 堀江被告が証人として出廷することは知っているが、何とも思わない
- 堀江被告に対する感情はない
- 今でも多分に尊敬しているが、ライブドア事件で下らない言い訳をしているのが、悔しくて許せない
- 証人の弁護士費用は、刑事裁判の分は堀江被告が立替えているが、民事裁判の分は証人が払っている
ニッポン放送の買収
- 時期は分からないが、岡本被告に「ニッポン放送の状況を教えてくれ」と言われて、会議室で株主状況を説明した
- 平成 16 (2004) 年 12 月頃から、MSCB(転換価格修正条項付新株予約権付社債)の発行までにブリッジ・ローンを受ける話は、リーマン・ブラザーズ証券や JP モルガン証券や日興シティグループ証券からあった
- ニッポン放送かどうかは別として、エクイティ・ファイナンスの準備をしておく、という意味で、「どうにかしますよ」と堀江被告に言った
村上ファンドのインサイダー取引裁判傍聴記 >
村上ファンド事件第 9 回公判傍聴記 >
「堀江被告はメディアを欲しがっていた」村上ファンド事件証人・熊谷 史人被告への検察側再主尋問