「村上被告は信用できるのか?」村上ファンド事件証人・岡本 文人被告への検察側主尋問
ニッポン放送の買収
- 平成 17 (2005) 年 2 月 8 日に、ライブドアは「ライブドア・パートナーズとの合計でニッポン放送株を約 35 % 取得した」と公表した
- 平成 15 (2003) 年 12 月から平成 18 (2006) 年 1 月まで、証人はライブドア取締役だった
- ニッポン放送の案件を知ったのは、平成 16 (2004) 年 12 月上旬
- 宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)から、「ニッポン放送の経営権を掌握する」とライブドア社内の立ち話で聞いた
- 12 月中旬に、「ニッポン放送どうなっている?」と聞くと、宮内被告は「中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)が、外銀から 500 億円くらいの資金調達を進めている」と答えた
- 12 月下旬に、「熊谷 史人被告(ライブドア元代表取締役)が、外資系証券会社からエクイティ(株式)による資金調達をしようとしている」と宮内被告から聞いた
- 熊谷被告とも話したところ、「行けそうだ」と興奮気味だった
- 堀江 貴文被告(ライブドア前社長)と直接話した訳ではないが、了承しているのだろう、と思った
- 時価総額が大きい案件だし、宮内被告が動いていたから
- 堀江被告・宮内被告・熊谷被告が動いていたのは、ライブドアが真剣に進めていたから
ライブドアの取締役会
- 9 月から平成 17 (2005) 年 2 月までの取締役会の構成は、以下の 3 つの状態があった
- 平成 16 (2004) 年 10 月 24 日までは、堀江被告・宮内被告・証人・山崎 徳之氏(ライブドア前代表取締役)
- 宮内被告は、M & A 部門を統括していた
- 証人はライブドアマーケティング代表取締役が主業務で、ライブドアでは社外取締役のような感じだった
- 山崎氏は月の 2/3 はアメリカにおり、証人以上に社外取締役的だった
- 堀江被告と宮内被告が賛同していれば経営判断は合理的で、ライブドアやライブドアマーケティングの倒産リスクはなかった
- 10 月 25 日から 12 月 25 日までは、堀江被告・証人・山崎氏
- イーバンク銀行の責任を取って、宮内被告が取締役を辞任した
- 取締役会で 1 票を入れる権利は失ったものの、宮内被告の立場に変化はなかった
- 山崎氏に変化なし
- 証人は、堀江被告と宮内被告の経営判断を信頼していた
- 12 月 26 日からは、堀江被告・宮内被告・証人・山崎氏・熊谷被告
- 山崎氏に変化なし
- 証人は、堀江被告と宮内被告の経営判断を信頼していた
- 熊谷被告も、堀江被告と宮内被告が賛同していれば信頼していた
- 平成 15 (2003) 年 12 月に証人がライブドア取締役に就任してから、平成 17 (2005) 年 2 月にライブドアがニッポン放送株を大量取得するまで、取締役会で証人と山崎氏が M & A に関して反対したことはない
- 質問をしても合理的回答が得られたので、最終的には賛成した
- 取締役会の最終意思決定者は、堀江被告
- 平成 16 (2004) 年 3 月にバリュークリックジャパン(現・ライブドアマーケティング)を TOB したときも、堀江被告は M & A や TOB についてよく勉強していた
- 取締役会決議は、M & A の契約日に形式上承認していた
- 平成 17 (2005) 年 2 月 8 日に、ニッポン放送株を大量取得したときも同様
- 500 億円規模の資金調達は、堀江被告と宮内被告の判断でできる
- ライブドアの M & A は、ライブドアファイナンスの M & A が多い
- 1 月 6 日夜に、取締役全員へメールが送信された
- 1 月 11 日の取締役会の議案が添付されており、ニッポン放送株の取得も含まれていた
- 「4.9 % 以下を 3 月 15 日までに取得」
- 「5 〜 10 % を 3 月 16 日以降に 6990 円以下で取得」
- 1 月 11 日に、取締役会が開かれた
- 議長の堀江被告が、議案を読上げた
- 堀江被告は、「ニッポン放送株の過半数を取得して経営権を取り、フジテレビを獲得する。資金調達できれば、大量保有報告書の提出義務がない 5 % 未満を購入する」と述べた
- 村上ファンドとの合計で過半数なので、ライブドアが購入するのは 30 % 強
- 堀江被告か熊谷被告が、「村上ファンドは、議決権の行使と株主の紹介をする」と言った
- TOB を視野に入れていたか定かではない
- ニッポン放送を買収することはライブドアにとって良いことだが、実現可能性は分からなかった
- 宮内被告が「過半数を取得できなかったらどうする?」と聞くと、熊谷被告が「売却しても元は取れるから大丈夫」と答えた
- 堀江被告か熊谷被告が、「株価 7000 円までは購入してよい」と言った
- 2 月 2 日に開かれた取締役会で、証人は以下の 3 点を確認した
- ニッポン放送の経営権を掌握できた場合、証人がニッポン放送に行くのか?
- 最初は「行ってほしい」と言われたが、行かなくてもいいことになった
- ニッポン放送株の過半数を購入できるのか?
- 村上 世彰被告(M & A コンサルティング前代表)は信用できるのか?
- 証人は面識がなかったから
- 堀江被告が、「絶対大丈夫」と答えた
- 堀江被告は、ニッポン放送を支配した後、フジテレビの経営権を掌握するつもりでいた
- 証人は、議案に賛成した
- ニッポン放送の経営権を取れれば、連結売上利益が上がる
- フジテレビと提携できれば、WEB 周辺業務でライブドアにメリットが得られる
- 徐々に、ネットとメディアを融合できればよい
村上ファンドのインサイダー取引裁判傍聴記 >
村上ファンド事件第 8 回公判傍聴記 >
「村上被告は信用できるのか?」村上ファンド事件証人・岡本 文人被告への検察側主尋問