「ライブドアは村上被告に踊らされているだけ」村上ファンド事件証人・小谷 彰彦氏への検察側再主尋問
押収されなかったメール
- 平成 19 (2007) 年 1 月 22 日に、押収されなかったメールを奥田 洋一弁護士に渡した
- 1 月 22 日に証人尋問の打合せで面会することが決まっていたので、持参した
- 証人尋問前日の 1 月 23 日は、奥田弁護士に会っていない
ライブドア事件の強制捜査
- 平成 18 (2006) 年 1 月 16 日に、ライブドア事件の強制捜査が行われた
- 日下部 治郎氏(クレディ・スイス銀行マネージャー)へ「私なら話さない」「喋らない罪は無い」とメールを送信した
- 強制捜査後、パソコンのデータを削除した
- データは、定期的に削除している
- (「平成 16 (2004) 年 11 月 4 日のローラン・ルップ氏のメールは自宅のパソコンには残っているのに、押収されたパソコンからは削除されている」との検察側に対し)ライブドア事件とは無関係に、秘密保持のために削除した
- 取調べで、「データを削除したことを後悔している」「野口 英昭氏(エイチ・エス証券副社長/強制捜査後に沖縄で死亡)が不審死を遂げたり、ライブドアの背後の暴力団が噂されたりしていたので、パニックになって削除した」と述べた
- 今回のメール以外に、意味のあるメールは残っていなかった
- (「11 月 4 日のルップ氏のメールは、Subject: 欄が "Re: Livedoor" となっており、何かのメールへの返信ではないのか?」との検察側に対し)ルップ氏がクレディ・スイス銀行内で交わしたメールを日下部氏や証人へ送信したのだろう
- (「引用していないのに、転送するのか?それに、Fw: になるのではないか?」との検察側に対し)ルップ氏に聞いてほしい
- 傍聴者注:原文は英語だが、弁護側の和訳に基づき証言
- 弁護側は "push through" を「強行」と和訳しているが、「風穴を空ける」くらいではないか
- (「『ライブドアには、160 億円の借入能力がない』とある」との検察側に対し)「160 億円」が何か思い当たらないが、「200 億円」を「200 ミリオンスイスフラン」と間違えて「1 スイスフラン = 80 円」を掛けたのかもしれない
- (「『100 〜 120 億円の追加担保がなければ』とある」との検察側に対し)ルップ氏の性格から、前向きには理解しなかった
- ルップ氏の見解は、すぐにはライブドア側に伝えなかった
- その後、邦銀を挟んで融資が実現するように努力した
ライブドアへの融資
- 9 月 15 日に、宮内 亮治被告(ライブドア元取締役)・中村 長也被告(ライブドアファイナンス前社長)と打合せを行った
- (「宮内被告は、『現預金をかき集めて 100 億円、と言った』と証言した」との検察側に対し)ライブドアの公表資料は見ていない
- ライブドアは村上ファンドのようなことをやりたいのだろう、と思った
- 割安株を購入した後、経営を刷新して株価を上げる
- あえて言えば、経営権よりも拒否権を取りたいのだろう、と感じた
- 村上 世彰被告(M & A コンサルティング前代表)はフジテレビによる TOB を待っていて、ライブドアは村上被告に踊らされているだけではないか、と思った
- 具体的な返済計画は示されなかった
- 証人に考えてほしかったのかもしれないが、ライブドアの事業内容を知らない
- 邦銀を挟むことやエバトン・エクイティの預金担保融資は、証人が考えた
- 融資権限はないが、実現するように努力した
- ニッポン放送は、最初から「なんちゃってディール」だった可能性が高い
- プロ野球参入のときのように、無料でライブドアを宣伝する
- 11 月 12 日の打合せで、中村被告の発言内容に驚いた
- 「ルップ氏は前向き」と、ライブドア側に伝えた
- ルップ氏は、営業だから積極的だった
- 年利 4 % で 200 億円ならば 8 億円になる
- 証人は、ライブドアのキャッシュ・フローを見て厳しい、と思った
- 9 月 22 日に、宮内被告・中村被告と打合せを行った
- 話を現実的にしたかった
- A4 の資料は、いい加減な数字で作成したものではない
- 「エクイティ・ファイナンスで 200 億円くらい調達すれば、200 億円の融資は可能」と伝えた
- 大きく言えば、知恵を貸した
- 当時、ライブドアがロックアップ期間中だったことは知らない
- 9 月 22 日の打合せでエクイティ・ファイナンスの話をすると、「慣れているから自分たちでできる」と言っていた
- 9 月 22 日以降、話が出なかったので、10 月頃に中村被告に電話した
- 「進んでもいないし、後退もしていない」と言われたのを受けて、クレディ・スイス銀行には連絡しなかった
- ルップ氏に連絡したのが切っ掛けで、11 月 4 日のメールが来たのかもしれない
取調べ
- 取調べ当時、証人になるとは思わなかった
- 取調べについて弁護士に相談すると、「嘘をつくとボロが出る」と何度も言われた
- 村上被告は、容疑を当時は認めていたが、現在は否定している
- 先週、供述調書を奥田弁護士から見せられた
- 奥田弁護士のヒアリングは 1 回 2 時間前後で、取調べと同じくらい
- 供述調書を作成したとき、検察官からは訂正箇所を教えられた
- (「供述調書に、『フジテレビが購入するから、ニッポン放送株の掛け目は 5 〜 6 割』とある」との検察側に対し)ライブドアに対する融資では、5 〜 6 割とは考えていない
- (「供述調書に、『融資 200 億円と現預金 100 億円は、諸条件により可能』とある」との検察側に対し)「諸条件」に、エクイティ・ファイナンスを含めることで妥協した
- 検察側によると、「エクイティ・ファイナンス 200 億円」は供述調書から消えていない
ライブドアへの融資
村上ファンドのインサイダー取引裁判傍聴記 >
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